サラリーマンの必要経費

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必要経費とは、収益を得るための【努力】たる費用・・・つまり、課税対象となる所得<収益(成果)△費用(努力)=利益(←ここに所得税がかかってくる)>を減らしてくれる・・・そんな存在になります。

これらは、事業所得の場合だと書籍(図書研究費等)・飲食費…etc といったように、イロイロなものが認められるのですが、実はサラリーマンには『給与所得控除』(以下、表参照)といった、一定の控除額が決まっているだけで、経費は認められない仕組みになっています。

しかしながら、近年の給与所得者の「経費」の必要性の高まりによって、「特定支出控除」 というものが認められるようになり、正確には経費は認められるように「なった」というのが実際のところです。

ただ、このサラリーマン経費・・・認められたのはいいのですが、実質的には「通勤費」「転居費」「研修費」「資格取得費」「帰宅旅費」 の5項目だけに限定されているのが現状なんですね。

しかも、これら5項目のものが必要経費と認められるには条件があって、規定では「給与所得控除を超過した場合のみ」 となっており、「そりゃないでしょ(嘲笑)」というのが正直なところです。

ちなみに、給与所得控除はどういった形で決定されるのかというと、以下の表のような形で金額が決定される仕組みになっています。

まぁ、これだけみてもあまりピンと来ないかと思いましたので、収入300万円の場合を想定して、給与所得控除・特別支出控除について見てみたいと思います。


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<年間の収入が300万円だった場合>

[ 300万円 × 30% + 18万円 = 108万円 ]

となり、108万円が課税所得から控除される形になります (つまり、300万円-108万円=192万円が課税の対象となるわけです)。

しかしながら、先述した「特定支出控除」 が認められるには、この108万円よりも多く支出がなされなければならず、月額平均にしてみると9万円を超えなければならないんですね。

ハッキリ言ってこの数字・・・どう考えても超えそうにないですよね(笑)

例えば、資格取得費として税理士講座を2科目受講したとします。まぁ、金額的には大体40万円くらいになりますでしょうか・・・これでも、月額3.3万円です。これ以外に上乗せしたとしても、通勤費の1万円くらいが関の山ですよね・・・・つまりは、どう考えても9万円を超えるわけがないということになりますね(笑)

なんだか、国税庁の「リーマンに経費?税収が減るからアカン」 という言葉が聞こえてきそうです。

ちなみに、もっと悪いことをいえば、申告する際には「特定支出に関する領収書・明細書・会社からの証明書…etc」といったものが必ず必要になり、面倒くさいことこの上ないです。

結局は、サラリーマン経費(特定支出控除)は、法律で認められてはいるものの、実際には認められていないに等しいといっても過言ではない・・・そんなものなんですね。